国際ローミング視点で見る、ahamo vs. 楽天モバイル

このご時勢、実際にいつ海外ローミングを使う機会が訪れるかはさておき、先日発表されたahamoの国際ローミングは非常に魅力的に思えます。この記事では、国別でahamoと楽天モバイルを比較しています。

料金面

ahamo: 2,980円/月で20GB/月が上限(容量は国内利用分と国際ローミング利用分で共用)、15日以上連続してローミングした場合は通信速度が制限。(報道発表資料より)
楽天モバイル: 2,980円/月で海外ローミングは合計2GB/月が上限、超過後128kbpsに制限。(料金プランより)

比較表

各社の表記に極力合わせましたが次の段落で記述する通りアメリカ本土とアラスカ、ハワイが分けられているものは統合しました。
また、米領、スペイン領、イギリス領、ポルトガル領、フランス海外県についてはエリア表記がなくてもその本国がローミング対象である限り同じくローミング対象になる可能性があります。

国名ahamorakuten
アイスランド-
アイルランド
アゾレス諸島(ポルトガル領)-
アメリカ
アンドラ
イギリス
イスラエル-
イタリア
インド
インドネシア
エクアドル-
エジプト-
エストニア
オーストラリア
オーストリア
オマーン-
オランダ
カタール-
カナダ
カナリア諸島(スペイン領)-
韓国
カンボジア
キプロス
ギリシャ
グアドループ(フランス海外県)-
グアム
クロアチア
サイパン
サウジアラビア-
サンマリノ-
ジブラルタル(イギリス領)-
シンガポール
スイス
スウェーデン
スペイン
スペイン領北アフリカ-
スロバキア
スロベニア-
タイ
台湾
チェコ共和国
中国
チリ-
デンマーク
ドイツ
トルコ
ナウル-
ニュージーランド
ノルウェー
米領バージン諸島-
バチカン- 注1
ハンガリー
バングラデシュ-
フィジー-
フィリピン
フィンランド
プエルトリコ-
ブラジル
フランス
フランス領ギアナ-
ブルガリア
ブルネイ-
ベトナム
ペルー
ベルギー
ポーランド
ポルトガル
香港
マカオ
マディラ諸島(ポルトガル領)-
マルタ-
マルティニーク(フランス海外県)-
マレーシア
南アフリカ
ミャンマー
メキシコ
モナコ-
モロッコ
ヨルダン-
ラオス-
ラトビア
リトアニア
リヒテンシュタイン
ルーマニア
ルクセンブルク
レソト-
レユニオン(フランス海外県)-
ロシア

注1:エリアとしては掲載されていないが実際にはイタリアとしてローミング可能と推測(おそらくバチカン市国固有の携帯キャリアは存在しない)

まとめと各社のエリア表記について

楽天モバイルの無料ユーザーを巻き取りに来ているなと感じますし、国際ローミングという観点から言えばMVNOはお手上げだと思われるので、今後MVNO各社やUQ Mobile/Y!モバイルのサブブランド各社がどのように動くか見ものですね。

個人的には、年間100ドルかけて維持しているAT&Tの番号を維持するのを止めて番号ごとGoogle Voiceにポートアウトし、Vodafone Irelandと台湾モバイルのSIMも維持する必要はないかも…と感じています。

そして本題とは少しずれますが、少し疑問に思ったのが各社のエリア表記について。

ahamoは海外82の国々・地域と表記しているものの、アメリカ、アメリカ(ハワイ)とアラスカが重複している。(よって少なくともこの重複を除くと80の国々・地域となるはず)

また、イタリア・バチカンとバチカンが別項目として記載されており、国としては一応別なので重複とは言い難いですが前者は単純にイタリアであるべき気がします。

楽天モバイルは海外66の国と地域と表記しているものの、アメリカ(ハワイ)とアメリカ本土が重複。(上記同様65の国と地域となるはず)

グアム・サイパン等と違いアラスカ・ハワイ・合衆国本土はローミング先キャリアも同じと推察されるためわざわざ表記を分ける意味が分からず、ahamoも楽天モバイルも水増し的な匂いを感じますがなにか理由があるのか不思議に思います。

また、各社イギリス、フランス、スペイン等の海外領土を分けて表記していたりしていなかったりで微妙に表記の揺れが会社間で存在するので、数の多さにとらわれることなく実際に訪問しそうな国を精査するのは重要だと感じました。

コロナウイルスが早期に収束しせっかく安価で提供してくださる国際ローミングを有意義に活用できる日が来ることを願って。